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「国立環境研究所 公開シンポジウム2012」に行ってきました

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 このシンポジウムは、環境月間である6月に、独立行政法人 国立環境研究所の主催によって毎年実施されています。今年は6/15に東京会場(京都会場では6/22)で開催。「大震災と環境再生 ~災害に立ち向かう環境研究の最前線~」をテーマとして掲げ、東日本大震災からの復興に向けて、環境の視点からの研究成果や新しい技術の提案などが発表されました。

 国立環境研究所は震災より間もなく被災地に入り、災害廃棄物への対策や、適時適切な情報提供などを軸とした貢献活動のほか、仙台・気仙沼・石巻などでの長期的な環境モニタリング調査を行ってきました。ここでの調査結果をもとに、原発からの放射性物質や、津波によって広がった廃棄物などを有効に除去(場合によってはリサイクル)し、環境にやさしい街をつくるための研究を進めています。専門的かつ先端の研究だけに、発表内容については、予備知識ナシでは難しさを覚えた人も多かったかもしれません。しかし、綿密な現地調査によって得られたデータをベースとしているため、被災地の現状やセシウムへの脅威などを「数字」として把握できたことは大きな収穫でした。この手の問題は、ニュースなどの情報だけではどうも漠然としていて実体が見えず、それ故に甘く見たり、あるいは過度に怯えたりと迷走しがちです。それだけに、然るべき専門組織による被災現地での調査結果を知ることは、大変有意義と言えるのではないでしょうか。

 また、壇上での発表の前後には、ポスターセッションも実施。こちらでは震災関連に限らず、生物多様性や温暖化の現状など、環境に関するより広い分野の最新情報や研究成果が発表されていました。ランドスケープに直接的に関わる情報は少なめでしたが、湖沼や河川などにある湿地生態系と放射性物質量の関連性など、目からウロコの情報も満載でした。

 早くも震災から1年3ヶ月が経過しましたが、原発の問題や廃棄物の処理、セシウムやその他の化学物質の飛散など、瓦礫と同様に未だ問題は山積です。より良い形での復興に向けて、今後の更なる研究の進展に期待しています。
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by marumo-ld | 2012-06-20 18:23 | 雑記  

ローレンス・ハルプリンの連載がLANDSCAPE DESIGN 85号から始まります

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連載に当たって
文=都田 徹(景観設計・東京)

 アナログからデジタルの世界へ…。世の中は大きく変わってきている。一方、ランドスケープデザインの分野では、デザインの本質がそれほど変化しているのであろうか?デジタル化の世界は、世の中がそれほどに忙しく、情報過多からくる手法のみの表面的な変化の現象にすぎないのではないか?

 ハルプリンの作品を体験し、そしてその背景を考える度に、私はもう一度、流行などに惑わされずに、何をどうすることがランドスケープのデザインの質を考えることになるのか?と自問する。そして今回のシリーズを通して、ハルプリンの作品にこの答えの手がかりを求め、皆さんと考えてみたいと思う。

 このシリーズ第一回目の「その1」では、全6回シリーズの予告的プロローグと共に、私とハルプリンとの出会いを振り返る。「その2」では、私がハルプリンの集大成であると感じるルーズベルトメモリアルを紹介し、「その3」では、そのルーズベルトメモリアルを通じて学んだ思慮深く、かつ感覚的なハルプリンデザインの考察、そして、「その4」では、最もアイコン的とされるラブジョイプラザとフォアコートプラザ、「その5」でリーバイスプラザ(岩から湧き出る滝)、「その6」でまとめとして、ギラデリスクエアーという古典的な作品ではあるが、デザインの本質を探る作品を紹介する。そして、この全6回シリーズを通して、ハルプリンがプラザでどの様に水と石を使い、心に残る“場づくり”を行ってきたか追いかけてみたい。

※画像はハルプリン氏の設計図です
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by marumo-ld | 2012-06-04 21:09 | LD編集部からのお知らせ